阮孝緒の家系


陳留阮略世系
陳留阮略世系

阮孝緒(479-536)は、陳留尉氏(現在の河南省開封近郊)の出身。建安七子のひとり、阮瑀(?-212)や、その子の阮籍(210-263)と同族に属する、貴族の一員です。

阮孝緒の血統を溯り、系図を作ってみました。右の画像をクリックしてみてください。今回は、父子関係のみの系図です。

『晋書』巻49、阮籍伝には、阮籍以外にも、陳留尉氏の阮氏が収められており、その中に阮略という人物とその一族が見えます。阮略を初代にすえると、第8代の阮孝緒らまでをたどることができます。

なお、宋本『世説新語』(尊経閣文庫蔵)には、汪藻「世説叙録」という資料が附刻されており、その中に「人名譜」がついています。「陳留尉氏阮氏譜」(以下、「阮氏譜」と略)が含まれており、参考になります。現在、宋本の影印本が手元にないので、楊勇氏『世説新語校箋』修訂本(中華書局、2006年)によりました。

「阮氏譜」によると、阮瑀の父、阮敦は、阮略の兄です。つまり、阮略は阮瑀の叔父という関係となります。

  • 第1代

阮略。官は斉郡太守(「阮氏譜」は斉国内史)。(『晋書』巻49)

  • 第2代

阮顗。官は淮南内史(「阮氏譜」は汝南太守)。略の子。(『晋書』巻49)

  • 第3代

阮放、字は思度。官は黄門侍郎、交州刺史。顗の子。(『晋書』巻49)
阮裕、字は思曠。顗の子、放の弟。官は金紫光禄大夫。(『晋書』巻49)(『世説新語』徳行篇注引『阮光禄別伝』)(『宋書』巻92、『南史』巻70)

  • 第4代

阮晞之。放の子。官は南頓太守。(『晋書』巻49)
阮牖(『晋書』、「阮氏譜」では「阮傭」に作る)、字は彦倫(『阮氏譜』による)。裕の長男。早世した。(『晋書』巻49)(『世説新語』尤悔篇注引『阮氏譜』)
阮寧。裕の二男。官は鄱陽太守。(『晋書』巻49)
阮普(『建康実録』では「普之」)。裕の三男。官は驃騎諮議参軍。(『晋書』巻49)(『宋書』巻92、『南史』巻70)(『建康実録』巻14)

  • 第5代

阮歆之。牖の子。官は中領軍。(『晋書』巻49)(『広弘明集』巻3)
阮腆之。(『晋書』巻49、「阮氏譜」では「腆」。)寧の子。官は秘書監。(『晋書』巻49)(『晋書』巻10)
阮万齢。寧の子、腆之の弟。(『晋書』巻49)
阮長之。字は茂景(『南史』、「阮氏譜」では「景茂」)。普の子。官は臨海太守。(『宋書』巻92、『南史』巻70)(『建康実録』巻14)

  • 第6代

阮彌之。歆之の子。官は交州刺史。(『晋書』巻49)(『宋書』巻97、『梁書』巻54、『南史』巻78)
阮慧真。歆之の子。官は臨賀太守。(『広弘明集』巻3)
阮師門。長之の子。官は原郷令。(『宋書』巻92、『南史』巻70)

  • 第7代

阮胤之。慧真の子。(『梁書』巻51、『南史』巻76)
阮彦之。慧真の子、胤之の弟。官は大尉従事中郎。(『梁書』巻51、『南史』巻76)(『広弘明集』巻3)
阮韜、字は長明。裕の玄孫。官は侍中。(『南斉書』巻32、『南史』巻24)(『建康実録』巻16)(『続高僧伝』巻五)
阮晦。裕の玄孫、韜の弟か。官は光禄。(『続高僧伝』巻五)(『高僧伝』巻十一)

  • 第8代

阮履之。彦之の子。(『梁書』巻51、『南史』巻76)
阮孝緒、字は士宗。彦之の子、履之の弟。(『梁書』巻51、『南史』巻76)

阮氏の本貫は陳留尉氏(河南省開封近郊)ですが、4世紀初頭、永嘉の乱のころ、洛陽貴族たちとともに南遷して建康に至りました。移住したのは、おそらく阮顗と、その子の阮放・阮裕らではなかったか、と推測しています。東晋時代、阮裕は建康の社交界における注目の的となり、『世説新語』には多くの逸話が伝えられています。

阮氏の子孫たちは、その後、南朝末期に至るまで、基本的には建康に居を構えたようです。

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