柳賛?柳贇?


DSC_0152
柳の下の一文字は?

右の画像をご覧ください。版本(の影印本)の一部です。

その上で、クイズを出題します。最終行に見える、「柳」の下、「謹」の上の一字は何でしょうか?お考えください。

ヒントを申し上げると、「賛」「贇」などと読んだ例がありますが、いずれも誤りだそうです。

正解は明日にでも、ここに書きます。

なお恥を承知で申し上げると、わたくしは読めませんでした。

【クイズの正解】

正解は、「䝺」でした。「貫」の異体字です。

コメント欄にて回答なさった、whitestonegさまと藤田さまが正解でした。

この字は『玉篇』巻二十五に見えており、どうも原本『玉篇』にもあった「貫」の異体字のようですが、原本『玉篇』が残っていないために確認ができません。原本『玉篇』を参照して書かれたとされる『篆隷万象名義』には載っているのですが、この字は人と文(もしくは攴)と貝とに従う文字で、形がかなり異なります。

『玉篇』に見える形にせよ『篆隷万象名義』に見える形にせよ、どういう根拠を持つものなのか不明です。

スクリーンショット 2016-05-19 14.43.54.pngまた、宋代・元代の人々の人名に用いられた形跡があるのですが、この異体字を用いる理由が、わたくしにはよく分かりません。

以上の二点を疑問として留めておきます。

 

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「柳賛?柳贇?」への5件のフィードバック

  1. 古勝 隆一先生
                           2016年5月11日
    Whitestoneg様に同じく「貫」。「䝺」。

    *『漢語大字典』第六巻-P.3650
    「䝺」。
    同“貫”。『玉篇・貝部』:“䝺、貫也。今作貫。”『正字通・貝部』: “䝺、俗貫字。”
    *『唐律疏義』序
    「文林郎江西等處儒學提擧柳䝺謹序」。
    http://ctext.org/library.pl?if=gb&file=73943&page=15
    *『唐律疏義』提要
    「其書爲元泰定閒、江西儒學提擧柳䝺所校刊」。泰定四年・1327年
    http://ctext.org/library.pl?if=gb&file=73943&page=9
    藤田吉秋

  2. whitestonegさま、藤田さま

    ご回答くださいまして、まことにありがとうございます。お二人とも正解でございます。

    藤田さまにお示しいただいた文淵閣四庫全書本の書前提要は、確かに「柳䝺」に作っており誤っていませんが、『四庫全書総目提要』(浙本)などは「贇」に誤っています。和刻本は「賛」に誤っています。

    学退覆

  3. 古勝 隆一先生
                           2016年5月13日
    ◎「人名に」、「この異体字を用いる理由」。
    黄溍『金華黄先生文集』巻三十及び柳貫『柳待制文集』巻末附録に付けられた黄溍「翰林待制柳公墓表」に、「公之生也、外大父閤門兪公葵曁泗州府君、同擢右科進士第。因命之曰䝺。義取以兩文易兩武。䝺於今文爲貫。故公自署其名爲貫云」などと言っています。
    *『金華黄先生文集』巻三十「翰林待制柳公墓表」
    http://ctext.org/library.pl?if=en&file=78822&page=144
    *『柳待制文集』巻末附録「元故翰林待制柳公墓表」
    http://ctext.org/library.pl?if=en&file=78838&page=66
    藤田吉秋

  4. 藤田様

    これはずばりとお答えくださいまして、まことにありがとうございます。命名の由来が書いてあったとは驚きました。勉強になりました。重ねて感謝いたします。

    学退覆

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