井筒俊彦の『老子道徳経』理解


井筒俊彦(1914-1993)は、1970年代、テヘランにおいて『老子』のペルシア語訳ならびに英訳を行いました。

井筒の没後、その英訳版は2001年に慶應義塾大学出版会から出版されました。

Lao‐tzŭ : the way and its virtue
translated and annotated by Toshihiko Izutsu
Keio University Press 2001 1st ed
The Izutsu library series on Oriental philosophy, v. 1

さらにその後、同じく慶應義塾大学出版会が、「井筒俊彦英文著作翻訳コレクション」と題して、井筒の英文著作を日本語訳することを計画しました。

そして今春、「井筒俊彦英文著作翻訳コレクション」の一冊として、『老子道徳経』が刊行されるに至りました。

井筒俊彦著、古勝 隆一訳『老子道徳経』、慶應義塾大学出版会、2017年4月

laozidaodejing2001年の英語版を編輯されたのは、天理大学の澤井義次先生ですが、私もその時に少しばかりお手伝いさせていただき、今回もそのご縁で、日本語版への翻訳を担当いたしました。

私にとってこの訳出作業は、井筒の『老子』理解を知るよい機会となりました。その概要は、本書の「訳者解説」に書いておきました。

縁あって、この連休中に、福岡県朝倉郡の信覚寺(浄土真宗本願寺派)というお寺で、少しばかり井筒の『老子』理解についてお話しさせてもらうつもりです。

『老子』という中国古典が、現代においてどのような意味を持ちうるのか、皆さんと語り合うことができれば、と期待しております。

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「井筒俊彦の『老子道徳経』理解」への3件のフィードバック

  1. 古勝 隆一 先生

     近々是非拝見させていただきたく存じます。以下、ご紹介いただきました文献をまだ拝見していない身で、大変恐縮ですが、話題が変わらないうちにコメントさせていただきます。
     まず、テヘランと申しますと、イスラム教・キリスト教・ユダヤ教などが雑居する宗教圏かと思われますが、すると、これらの宗教にも、老子の思想と類似する点があるのでしょうか。(たとえば、「己の欲せざるところを人に施すことなかれ」という『論語』の思想は、キリスト教にも通じますが。)また、イスラムの人達は、どのように老子をとらえているのでしょうか。(少なくとも道教のようには神格化されていないかと思われますが。以上、記載されているようでしたら、申し訳ございません。)
     さて、研究者が世界的に活躍するためには、そもそも、研究対象となるテクスト自体が世界的になっていなければ始まらない部分もございますため、中国や日本の古典を英訳することは、重要と考えられます。しかし一方で、文化やニュアンスの違い、字数や韻やスタイルの問題、漢字独自がもつ意味(日本文学に関しては、さらに掛詞・序詞・縁語など)から、翻訳は非常に困難な作業であり、その限界をどのように克服していくか、が共通の課題となっているように思われます。英訳されたものを日本語にすれば、その困難が浮彫りになると同時に、原文が中国語の場合、他言語間での翻訳を2段階経るわけですので、伝言ゲームのようにオリジナルからさらにかけ離れてしまうといったことはないかとも思われました。
     最後に、蛇足ながら、私の出身大学研究室では、学部3年の京都・奈良研修旅行の際に、天理大学附属天理図書館へ見学に行く慣行がございます。10年以上前になりますが、夏目漱石の詩の自筆掛け軸などが印象的でした。天理教の枠を超え、貴重資料を豊富に蔵される大学とお見受けいたします。
     以上、大変失礼いたしました。
                               匿名希望

  2. 匿名希望様

    長文のコメントをいただきまして、ありがとうございます。ただ、この内容につきましては、やはりご一読のうえ、議論をした方がお互いに有益であるように感じます。失礼を承知で申し上げますが、ご覧賜った後、もう一度、ご意見を頂戴できませんか?井筒に関しては、一般論で語れない層があると考えます。よろしくお願いいたします。

    学退覆

  3. 古勝 隆一 先生

     こちらこそ、大変失礼いたしました。
     それでは、しばらくお時間を頂戴いたしますが、拝読いたしましてから、またお尋ねさせていただきます。
                  匿名希望

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